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片方だけの言い分を聞いて判決してはいけない。原告と被告の両方の言い分を聞いて、公平に判定を下さねばならないということ。
父は、犬猫をでも叱咤するやうに、低く投げ捨てるやうな調子で云つた。相手は何と、罵られても、兎に角厭な役目を満足に果し得たことを、もつけの幸と思つてゐるらしく、一層丁寧に慇懃だつた。
「はあ! はあ! 畏まりました。主人に、さう申し聞けますでござります。どうも、私の口からは、申し上げられませんが、成り上り者などと云ふ者は、金ばかりありましても、人格などと云ふものは皆目持つてゐない者が、多うございまして、私の主人なども、使はれてゐる者の方が、愛想を尽かすやうな、卑しい事を時々、やりますので。いや、閣下のお腹立は、全く御尤もです。私からも、主人に反省を促すやうに、申します事でございます。それでは、これでお暇致します。」
丁度烏賊が、敵を怖れて、逃げるときに厭な墨汁を吐き出すやうに、この男も出鱈目な、その場限りの、遁辞を並べながら、※卒として帰つて行つた。父は十分もの間
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