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片方だけの言い分を聞いて判決してはいけない。原告と被告の両方の言い分を聞いて、公平に判定を下さねばならないということ。
あんなに、父が昂奮してゐるとすると、若し明日荘田の代理人が、父に侮辱に近い言葉でも吐くと短慮な父は、どんな椿事を惹き起さないとも限らないと思ふと、瑠璃子は心配の上に、又新しい心配が、重なつて来るやうで、こんな時家出した兄でも、ゐて呉れゝばと、取止めもない愚痴さへ、心の裡に浮んだ。
その日、五時を廻つた時だつた。父は、瑠璃子を呼んで、外出をするから、車を呼べと云つた。もう、金策の当などが残つてゐる筈はないと思ふと、彼女は父が突然出かけて行くことが、可なり不安に思はれた。
「何処へ行らつしやるのでございますか。もう直ぐ御飯でございますのに。」瑠璃子は、それとなく引き止めるやうに云つた。 父は十分もの間
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