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片方だけの言い分を聞いて判決してはいけない。原告と被告の両方の言い分を聞いて、公平に判定を下さねばならないということ。
悦子は、さう云ひながら、部屋を出て行く。
一寿と愛子とは、それを見送る。
一寿 姉さんはどうしたんだ? なにを怒らしたんだ?
愛子 また素敵な仲直りをしたいもんだから、思ひ切り、腹を立てたふりをするのよ。パパは、姉さんの味方をしなきや駄目よ。それから、今日は、あたし一人でつまんないから、これで帰るわ。御馳走する予定で、これ持つて来たから置いてくわよ。(紙幣を卓子の上に投げ出す)
一寿 (慌てて)ええい、また、そんなことをする! わしは、それが嫌ひだつて云つてるぢやないか。持つて帰りなさい、持つて帰りなさい、そんなもの……。少しぐらゐ小遣が自由になるからつて、無駄使ひを覚えなさんな。
愛子 ぢや、これで、靴下でも買はうツと……。(紙幣をハンドバツクにしまひ)ぢや、さよなら……また、来月……。
愛子は、ゆるゆる戸口から姿を消す。一寿は、その方は見ずに、上着を脱いで、戸棚からパンのカケラを取出し、チーズを片手につまんで、あちこちと歩きながら、代る代るそれを口に運ぶ。ラヂオの音楽が、この情景の底を皮肉に彩つて――
。酷い舌炎に悩み歯科医院にいきました
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